無知が生む誤解

徳保隆夫氏の「趣味のWebデザイン」からトラックバックを頂きました。
直前にid:yms-zunさんの記事へのid:yukattiさんのコメントで自分に誤解していた部分があったことを知りとりあえず目を通してみました。
 ※徳保氏編集による情報フロンティア研究会報告書

私自身は本名がどちらかというと珍しい方なので*1実名を公表すれば特定しやすいと思えば悪用される可能性は低いでしょう*2。とは言え、「物事に対してこのように考えている人間がいる」ということが示せれば十分で、本名を出す必要が無いという理由でハンドルを使用しています。匿名またはハンドルを使う必要もまたありませんが。

徳保氏ご自身は本名でHPを開設されており、実名を公表することでのデメリットは殆ど無いとの事ですが、そもそも実名を公表する必要があるのかどうか、という点では疑問を感じていました。個人的事情から公表に至る場合もあるでしょうし、実名を公表することを否定はしませんが、個人情報云々が叫ばれるご時世にあっては自分と他者それぞれの名前の取り扱いというのは明文化の必要性はともかく一定のルールのような物があってしかるべきと思います。そして同時に、読み取る情報の信頼性を何処に求めるかという問題についても一定のルールとか手順といった物が求められるような気がします。

ちょっと話を研究会報告書に戻します。

すなわち、サイバースペース上で実名又は特定の仮名で他人と安全に交流することを自然の術として身につけるための教育が必要である。具体的には、ブログやSNSの仕組みを学校に導入することを提案する。学校の中でセキュアなネットワークを整備した上で、児童・生徒が自らのアカウントを持ち、実名でブログやSNSを用いて他の児童・生徒と交流することでネットワークへの親近感を養うとともに、ネット上での誹謗中傷やプライバシー侵害等に対する実地的な安全の守り方も同時並行的に学ぶことが重要である。

マスコミが「実名での利用を促す」と言ったのはこの辺の記述が根拠だと思いますが、重要なのは「実名でブログを使うこと」では無く「サイバースペース上で実名又は特定の仮名で他人と安全に交流することを自然の術として身につける」事のほうだと言うべきだと思いました。その意味ではマスコミの報道内容には大きな間違いがあるように思いました。

ついでに言えば当然教育課題としてのブログ利用に注目が集まるのでしょうが、それ以前の部分も多いのではないかと思いました。

こんな具合に立場を多少変える。これ以上は眠いので別の機会に。

*1:このサイトで調べたところ、電話帳の登録件数で100件未満だった→ http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~jjksiro/kensaku.html

*2:一方新聞沙汰となれば血縁の可能性が高まりますが